ニールセン博士のAlertbox

「OK」「キャンセル」、どちらが先か?

公開:2008年5月27日付 著者:ニールセン博士
原文(英語):OK–Cancel or Cancel–OK?
分類キーワード:

要約:

OKボタンはキャンセルボタンの前と後、どちらに置くべきか? ダイアログボックスをデザインするたびにその都度判断するよりも、各プラットフォームでの慣習に従う方が大切だ。

ユーザエクスペリエンス全体には大して影響しないようなUIデザインの細々とした問題について、われわれの元には数え切れないほどの質問が寄せられる。昔からよくあるのが、ダイアログボックス内でのボタンの並び順はどちらにすべきかという質問だ:

両方ともそれなりに筋が通っている並べ方であり、どちらを好むかは人それぞれで、一方に決めるのは無理だろう:

このようなケースでは、どっちにしようが大差はないことが多い。どちらにももっともな根拠があるし、いずれにしてもユーザビリティ的に大事に至るおそれはない。特定の状況下で“正しい”選択ができれば、0.1秒ばかりの節約ができるユーザもいるかもしれないが、丹念に調査をしてまで判断するほどの問題ではない。そんなことをするくらいなら、重要なパフォーマンス指標を83%以上もアップさせられるような課題の方に、ユーザビリティ関連のリソースを配分したほうがマシだ。

そんなわけで、この件でどちらを選ぶべきか決めるには —— アプリケーションデザイン上のその他もろもろの細かい判断と同じく —— 各プラットフォームのGUI標準に従うのが一番だ。些細なメリットと引き換えに辻褄の合わないデザインをするよりも、ユーザの期待に沿うような一貫性のあるデザインをする方が、ユーザにとってはるかに時間の節約となる(そしてミスの防止にもなる)。

一貫性のなさは時間の節約どころか浪費となる

標準から外れたデザインをしてしまうと、ユーザはUI要素を見過ごしたり使い方を間違えたりすることになり、たちまち何分も —— ひょっとしたら何時間も —— 時間を無駄にすることになる。一貫性のない部分についてユーザが考え込んでしまう時間が積み重なると、デザイナーがその特別製デザインで節約できると想定している時間をはるかに上回ってしまうのがオチだ。

残念ながら、OK/キャンセルボタンの並び順については、Windows VistaのユーザーエクスペリエンスガイドラインAppleのヒューマンインターフェースガイドラインとで方針が異なっている:

もしこれら2種類のプラットフォームのどちらかに向けたデスクトップアプリケーションをデザインしているなら、事は単純だ: そのプラットフォームのガイドラインに準じればよい。

ウェブアプリケーションのダイアログボックスでのボタン配置

ウェブアプリケーションをデザインしている場合、デスクトップアプリケーションより判断が難しいが、おそらくユーザの間でもっとも利用度が高いプラットフォームに準じるべきだろう。サーバのログを見れば、そのサイトやイントラネットのユーザのうち、WindowsとMacそれぞれのユーザの割合が分かる。もちろん普通はWindowsユーザが大多数を占めるので、わざわざログを確認する暇がないなら、大抵は以下のガイドラインに従うのが妥当だろう:

Office 2007のスクリーンショット: 「Save」「Cancel」ボタンの表示

このスクリーンショットを見ると、ダイアログボックスでのボタン配置について、さらに2つのガイドラインが示されていると分かる:


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