ニールセン博士のAlertbox

情報汚染

公開:2003年8月11日付 著者:ニールセン博士

要約:

文章が長すぎたり、必要以上に細部にこだわりすぎたりすると、有益な情報が取り出しにくくなる。口数が多い人のメッセージは、他人の耳を素通りしがちだ。

口数が少ないほうが、よりよくコミュニケートできることが多い。私たちの生活の中には余計な細かい情報が氾濫していて、その中に有益な情報が埋もれてしまっている。以下は、最近の旅行中に経験した事例である。

いずれも利用価値のない無駄口ではあるが、比較的無害で、それによって失われる時間もわずかなものだ。だが、その累積効果はもっと深刻だ。コミュニケーションのほとんどは無益だと考えて、耳を貸さなくなる。これによって、ときにゴミの山に混じっている重要な情報を見逃してしまうのである。

警告:余計な警告は有害

情報汚染は、旅行者のみならず、あらゆる人を苦しめる全世界の悩みの種である。たとえば、合衆国では芝刈り機ひとつ買うにも、足を刈らないように、というラベルがついていていないものを手に入れることはできない。

取扱説明書のほとんどは「重要」な警告であふれかえっていて、その警告は、いずれもあまりにも当たり前のことばかりだ。大量のゴミ情報の中に、本当に危険なことが埋もれてしまっている野放しになった法体系のせいで、警告という概念がすっかりお笑い種になってしまった。だれも警告を読まなくなってしまったせいで、今や、商品の安全性は低下している。

情報採餌理論の流儀でいうなら、情報汚染は森いっぱいにボール紙製のウサギを放つようなものだ。欲求不満に陥ったオオカミは、猟場を他に求めるようになるだろう。

インターネット汚染

インターネットは、中でも最悪の汚染源だ。スパムでさえ、汚染とはいえない。あれは注意力泥棒である。だが、意味のある電子メールですら、必要以上にたくさんの人にコピーされがちであり、あまりにも冗長であって、終わりのない返信ループに犯されている。ウェブは先延ばしのための道具である。必要以上に時間がかかり、本当の仕事はなかなかはかどらない。サイトは、価値の低いだらだらした文章や、退屈な企業アピールであふれかえっている。

一般的に、コンテンツのユーザビリティ調査では、ウェブサイトの語数を半減することで、ユーザが実際に入手できる情報量が倍増することがわかっている。

自分たちの情報環境は、もっとすっきりさせたいものだ。顧客のためになることを言いたいのか、それとも単に文字数を増やしたいだけなのか? ユーザにとって必要のないものなら、それは書くべきではない。汚染源になるのは、今すぐやめよう。

2003年8月11日


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